万花の蜜と星燈り

幸せに繋がる気づきを綴る

希望のこと

3.11から6年。時の流れは早いようで、まだまだのようで。

流した涙は僅かでも癒えていますか。疲れた身体を支え休めるところはありますか。

復興に向かう方々が、一日も早く安寧と安楽な生活を手にできますように。

 

ここからは、東海地方に住む者の、いち体験の覚え書です。

あの日私は建物の2階に居て講義を受けていた。最初船酔いのような気持ち悪さを感じて、自分の体調不良からくる眩暈かと思った。それから周囲の人と顔を見合わせ、地震かも、と気づいて外に出た。揺れは長くて徐々に大きくなったけれど、車は走っているし、何が起こったのかよくわからない。この後もっと揺れが続いて、ついに東海東南海地震が来る? そんなことが頭を過った。
「東北の方みたい」
誰かの声が聞こえて、とりあえずこれ以上は揺れが続かないと判断し、講義に戻った。
数時間後、帰宅して知ることとなった震災の状況。何が起こったのか、まだわかりきらないことを理解する。ニュースが追いつかない程の惨状に、すぐできることは祈ることだけだった。

津波のこと、原発のこと、増えていく死者・行方不明者のカウント・・・

遠くにいる自分にできることは? 募金と心を寄せること、長く、寄り添うこと。
思いだけでなく、足手まといでなく、地に足を着けて向き合えるようになりたいから、自分が過ごすべき日常をちゃんと生きることを優先した。

 

ありがたいことに、私個人はこれまで大きな震災を経験していない。

北海道沖、阪神淡路、新潟中越沖、東日本、熊本・・・

生まれてきてから、大勢死者の出た震災だけでも、こんなにあるのに、「揺れるよ」と言われ続けている地域に生活している者として、それはとても幸運なこと。だけれど、それに胡坐をかいているわけにはいかなくて。

知り合いには、震災の影響を未だに色濃く受けている方も多い。でも、ありがたいことに、どんな状況だったか聞いてねって、言ってくださる。次の災害に活かしてほしいから、と。

自然の力にはどう足掻いても敵わないから、人の手で補えるものを補い、守れるものを守れる暮らしを作っていきたい。そのためにできることは何か、大切にしなければならないものは何か、間違えずに選びたい。
さて、今の自分にできることは何だろうか。現場で起こった現実から目を背けないこと、納得できる改善策・対応策に出会ったら、惜しまないで手を貸せる人間であること。基本的なことを忘れないようにしたい。

ねえ、まずは原発を止めよう? 私は、原発を稼働するメリットよりも、デメリットの方が遥かに大きいと感じます。アリ1匹と銀河1つくらいの差。核を保有している国の攻撃を不安がるのなら、原発からの離脱にも真剣に取り組んで。もう、安全なんて嘘をつかないで。

既に流れた涙が伝えてくれる学びがあるから、それを無視せず、未来で待っている子どもたちに恥じない生き方をしたいのです。